2009年08月31日

ひさしぶりに 宝生能楽堂(水道橋)に行って来た。

今回は企画公演「ろうそく能」である。
演目は「鉄輪(かなわ)」。
 旦那さんをとられた奥さんが夜な夜な丑の刻参りをしているうちに
 生霊になってしまい、安倍晴明に祈伏される・・・というストーリー。

おどろおどろしい雰囲気なのでろうそくのみの灯りの中で演じたら
さぞかし映えるだろうなーと思える。

でもチケットを取る時に主催者側の方に
「自由席なのですが今回は早めにいらっしゃらないと
 よいお席がないかもしれません・・・」と言われる。

そんなに 人が来るの???と思ったら・・・

「鉄輪」の前に 狂言が1曲あり、それに野村萬齋さんが出るらしい。
    ・・・あらそうどすか・・・

というわけで 開演1時間半も前に能楽堂に行ってみると
すでに10人以上の人が並んでいてびっくりした。

開演前には隣にお座りになった男性からあれこれ話しかけた。

山梨からいらしたそうで、今回のおシテを勤められる 大坪喜美雄さんの
社中の方だそう。
でももう高齢なので(86歳!)お稽古をやめようと思っているんだとか。
・・・というお話を延々としてくださるのだが・・・
開演直前までおしゃべりするのは あまり好きではないので少し困ってしまった。

さて 肝心のお能。
完全にろうそくだけで演じるわけにはいかないので
舞台上は多少照明が残っているものの、
薄暗い明かりの中での「鉄輪」は迫力がある。
前半で 丑の刻参りにやってくる女の登場場面は
本当に怨念みたいなものが感じられてとても良かった。

後半の安倍晴明との祈伏闘争は それほど激しくなかったけれど
かえって内に押さえ込まれた感情が感じられたし。

考えてみれば現代のように照明設備がなかった頃、
室内での演能はろうそくの灯りで行われたんだろうなぁ。
こういうほのかな灯りのほうが、能面の繊細さも仕舞の型も
良く判るような気がするから不思議。

またこういう企画があったら行ってみたい。
初めての方でも 能の雰囲気を楽しむならこういう演出のほうがいいかも。

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